火葬・お骨上げ

お葬式が終了し、故人様が霊柩車へとご乗棺された後、火葬場へ同行される方は所定のお車(供車)に乗り込みます。

霊柩車の助手席には喪主様が乗られることが多いです。

霊柩車の後ろに宗教者、後は故人様と関係の近い方から順に連なって出発します。

火葬場は人数制限を設けていることが多いので、事前に誰が火葬場へ行くのかは把握し、参列者にも伝えておいた方が良いです。

供車の台数は少ないに越したことはないので、乗り合わせて火葬場へ行かれる場合、誰がどの車に乗るのかは予め決めておきましょう。

近年、コンビニサイズの家族葬ホールが増えてきました。

家族葬ホールのデメリットとして、駐車スペースの狭さがあります。

式場担当者の指示に従い、火葬場へ向かう車はなるべく出やすい位置に止めておくようにしましょう。

火葬場へ到着してからは、火葬場スタッフの指示で動きます。

火葬場の受付(火葬許可証を提出し火葬料金を納める)は、ほとんどの場合、当日、担当者が済ませるか、事前に葬儀会社が済ませているので、ご遺族がすることは特にありません。

【火葬するには、『火葬許可証』が絶対に必要です。

火葬許可証は死亡届を提出した際に引き換えにもらえるものです。

もし、死亡届けの提出を葬儀会社に頼まずご自身で行ったなら、火葬許可証は式の当日までに必ず葬儀会社に渡しておきましょう。】

多くの火葬場には、火葬炉の前室にお別れホールと呼ばれる部屋があり、そこで宗教者による最後のお勤めと、仏式であればお焼香が行われます。

火葬場によっては、棺の蓋を開けて最後のお別れができる所や、お棺の窓を開けてご拝顔だけできる所もあります。

全員がお別れを終えると、火葬場スタッフにより火葬炉の前へと移動し、炉入りします。

火葬場によっては、点火ボタンを参列者が押す場合があります。

断ることも可能ですので、無理せず火葬場スタッフにお願いしましょう。

その後は、お骨上げまでの待機時間です。

火葬場により、1時間~2時間程かかります。

火葬場によっては、無料待合スペースや有料待ち合い室があり、喫茶コーナーやフードコートが併設されている所もあります。

また、この間に、再び式場や食事会場へ移動し、精進落としを行う場合もあります(本来は、初七日法要後に行う食事会です)。

火葬が終わると、火葬場スタッフの案内により収骨室へと移動します。

火葬場スタッフより、お骨上げの説明が行われ、喪主様から順にお骨上げをしていきます。

お骨上げの作法も地域により様々です。

・6~7寸のお骨壺にお骨を全て拾う地域。

・3~5寸のお骨壺にお骨を一部拾う地域。

・白木と竹など種類の違うお箸を用いてお骨を拾う地域。

・お二人一組でお骨を拾う地域。

などなど。

基本的には火葬場スタッフの指示に従い行えば問題ないです。

お骨壺に関しては、納骨できるお墓の大きさが違うと後々困ることになるので、注意が必要です。

例えば、お骨を全て拾われる地域でご逝去され、お墓がお骨を一部しか拾わない地域にある場合、お墓の納骨できるスペースに全て入りきらない、といったことが起こる可能性があります。

納骨先が二ヶ所以上ある場合は、分骨証明書が必要です。

分骨証明書は、自治体により火葬場か役所で申請をします。

【御遺骨は、都道府県知事の許可を得た墓地に納骨しなければならない、という法律があります。

樹木葬は、都道府県知事の許可を得て正式に墓地として認められた樹木の下にしか埋められないですし、海洋散骨も、散骨をしていい海域でしか散骨をしてはいけません。

収骨室からハンカチに包んでこっそり持って帰ってきた御遺骨を自宅の庭に埋めるのは違法になります。】

お骨上げが終われば、再び式場に戻り、繰り上げ法要、そして精進落としです。