【宗祖】
弘法大師 空海
【開宗年】
9世紀始め頃
【総本山】
教王護国寺(東寺)
高野山金剛峯寺
など
【ご本尊】
大日如来
脇侍
向かって右…真言宗開祖『空海』
向かって左…『不動明王』
【名号】
南無大使遍照金剛
【根本経典】
『大日経』
『金剛頂経』
【焼香作法】
3回
【線香作法】
3本に火をつけ、こちらから見て手前に1本、奥に2本、逆三角形になるように立てる
【戒名】
宗派によっては、戒名の上に梵字(ぼんじ)が記されます。
梵字とは、サンスクリット語を記すために用いられる文字で、一字一字に仏様が表されています。
真言宗は大日如来を表す「ア」と読む一字が記されます。
梵字([院号])[道号][戒名][位号]
【概要】
真言宗は、弘法大師空海が平安時代初期に大成した『真言密教(しんごんみっきょう)』の教えを教義とする教団です。
806年に唐より帰朝した空海は、816年に高野山金剛峯寺を開創し、823年には嵯峨天皇より勅賜された教王護国寺(東寺)を真言宗の根本道場として宗団を確立しました。
空海は、お釈迦様が秘密にすることなく明らかに説き顕した教えを『顕教(けんぎょう)』とし、『密教(みっきょう)』には顕教の思想・経典も包摂されると説きました。
『真言密教』とは、真理そのものの姿で容易に現れない大日如来が説いた教えで、その奥深い教えであるが故に容易に明らかにできない秘密の教えであるとしています。
『密教』と聞くと何やら怪しく聞こえ、オカルティズムな、黒魔術的な、秘密の儀式などを行うような宗教結社を思い浮かべてしまいそうですが、上記のようにそうことではありません。
密教の真言に『光明真言(こうみょうしんごん)』というものがあります。
23文字の梵字からなり、密教ではその神秘性を保つために翻訳せず、
「おん あぼきゃ べいろしゃのう まかぼだら まに はんどま じんばら はらばりたや うん」
と、そのまま梵音を読誦(どくじゅ)します。
また、真言宗の葬儀や法要では、『十三仏真言(じゅうさんぶつしんごん)』というものがあります。
冥界の審判に関わる13の仏様を、
不動明王
「のうまく さんまんだ ばざらだん かん」
や
釈迦如来
「のうまく さんまんだ ぼだなん ばく」
とこれも梵音のまま読誦されます。