【宗祖】
法然
【開宗年】
1175年
【総本山】
知恩院
【ご本尊】
阿弥陀如来
脇侍
向かって右…中国の浄土宗開祖『善導(ぜんどう)』
向かって左…日本の浄土宗開祖『法然(ほうねん)』
【名号】
南無阿弥陀仏
【根本経典】
『浄土三部経』
『仏説無量寿経(ぶっせつむりょうじゅきょう)』
『仏説観無量寿経(ぶっせつかんむりょうじゅきょう)』
『仏説阿弥陀経(ぶっせつあみだきょう)』
【焼香作法】
決まりなし
【線香作法】
決まりなし
【戒名】
梵字([院号])([誉号])[戒名][位号]
【概要】
浄土宗は、比叡山で天台宗の教えを学んだ法然が1175年に開宗した、『専修念仏(せんじゅねんぶつ)』を教義とする宗派です。
専修念仏とは、『称名念仏(しょうみょうねんぶつ)』とも言い、ただひたすらに、「南無阿弥陀仏」と仏様の名前を口に出して称(とな)え続けることです。
これは、『阿弥陀仏の本願(ほんがん)』という教えに基づきます。
浄土宗の根本経典の一つ『無量寿経』には、阿弥陀仏が仏になる前、法蔵という菩薩だった頃に立てた誓いが記されており、その中の一つに、
《私が仏になるとき、全ての人々が心から信じて、私の国に生まれたいと願い、わずか十回でも念仏しても、もし生まれることが出来ないようなら、私は決して悟りを開きません 。》
とあります。
晴れて悟りを開き仏様になられた阿弥陀仏は極楽浄土を作ります。
10回でも念仏を称えれば阿弥陀様がお救い下さり、極楽浄土へ連れていってもらえる、というわけです。
開宗当時、それまで仏教は貴族のもので、庶民の間では一般的ではありませんでしたが、修行の必要がなく「南無阿弥陀仏」と称えるだけの浄土宗の教えは敷居が低く、瞬く間に広まりました。
現在でも、主に関西では、幼い子が「まんまんちゃん」と言ってお仏壇に手を合わせますが、
「まんまんちゃん」
「なんまいだー」
「なんまんだぶ」
全て「なむあまだぶつ」のなまりです。
浄土宗の葬儀では「南無阿弥陀仏」と10回単位で何度も繰り返し称えます。
やがて、法然の弟子であった親鸞は浄土真宗を開き、一遍は時宗を開きます。